zicraは2001年創業以来
ペット業界、主に観賞魚分野において商品開発・製造販売をして参りました。
ペット業界に携わることによって会社のテーマでもある
「生命の大切さ」「自然の美しさ」「心の安らぎ」というものを考え追及しています。
今現在、大変裕福になった日本ですが、人としての心の満足度というか
日々の充実感というものが薄れているように感じるのは私だけでしょうか?
また、これから日本を支えていく若者達を見たときに何となく元気が無いというか、夢が無いというか、
将来の自分自身というものを諦めているような感じがするのです。
恵まれた環境の中でデジタルな情報が溢れかえり、またバーチャルな世界の中で青春を謳歌しているのか!?
バーチャルな世界では誰もがヒーローにもなれるでしょうし、沢山の友達もできるのでしょう。
でもそれらの割合が多くなり過ぎるとあまり良くないように感じます。
観賞魚飼育は非常にアナログな世界です。
金魚や熱帯魚は生きています。餌をあげないと死んでしまいます。
お水を交換してあげないと死んでしまいます。
でもしっかり世話をしてあげることで赤ちゃんが生まれたりもします。
多くの方にこのペットを通して喜び・悲しみ・温もり・感動、そして愛を
感じていただけたらと思っています。
弊社では近年、観賞魚業界に留まらず爬虫類や小動物類(エキゾチックアニマル)の商品も製造販売しています。
私自身、幼少のころから生き物が大好きでカブトムシやザリガニ・カメなどを捕まえては飼育していました。
田舎で育ったこともあり、自然と触れ合う機会が多かったのです。
時間の過ぎるのも忘れ暗くなるまで川や山で遊んでいたものです。
ジクラの営業で全国のペットショップを訪問しています。
大好きな北海道へは毎年2週間くらいかけて、隅々まで営業するのですが
(途中キャンプしたり、カヌーで釧路湿原を下ったりするのだ)
(カヌーでは一度死にかけた)
創業から10年目のころ、北海道は旭川市の専門店での事です。
こちらのご主人は非常にユニークな方で訪問する度に力を入れる生き物が変わっていくのです。
もちろん熱帯魚は定番で取り扱われているのですが、ある年はフェレット、翌年はオオクワガタ、
また翌年はヒョウモントカゲというようにブームが変わるのですが、どれも結構本格的に取り組まれていました。
ところがこの年はいつもとは違っていました。
私はいつもの通り「ご主人、今年は何が一押しですか?」と挨拶。
「今年はフクロモモンガが面白いよ!」
まだ当時フクロモモンガは今のように認知されておらず、個人的にはずいぶんとマニアックなことをやりだしたなーと
半信半疑にフクロモモンガの魅力を教えていただいていました。
ご主人の奥様(かなり美人)も一緒に売り場に立たれているのですが、
「梅ちゃん、フクロモモンガは今までとは違って別格にカワイイよん!!」
人に慣れる、一緒に散歩ができる数少ないペットなんだと説明を聞いているうちに
確かにこれは今までと違って「かわいいな~」っと思いました。
それから東京に戻りフクロモモンガについて調べました。
まだ専用の餌や用品が乏しく、飼育方法も確立されていない。
是非ともフクロモモンガの魅力を広めたい。
そんな思いから様々な方との出会いにより、モモンガ専用ミルク・サプリメント・お散歩用のポーチなど
あらゆるアイテムを商品化することができました。
それらに伴って爬虫類用品を増やすことができ、現在では全国各地のイベントに参加させていただいております。
爬虫類や小動物は観賞魚よりも人との触れ合いが多い生きものです。
「生きものを飼う」ということは弊社の3つのテーマ(生命の大切さ・自然の美しさ・心の安らぎ)とも深く関わることのように感じます。
人として大切なものを犠牲にし裕福になった日本ですが、
ペット業界の発展はその大切なものを取り戻せる非常に意義のある事だと思います。
商品そのものだけではなく経営理念や取り組みの部分においても
期待に応えられるような企業を目指したいと思います。
梅本 健